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飲んだら乗るな!
「自動車運転過失致死傷罪」(刑法211条2項)などを盛り込んだ改正刑法が6月12日に施行され、以降に起きた交通事故に適用されることとなりました。同罪の最高刑は懲役7年で、現行の業務上過失致死傷罪の同5年に比べて厳罰化されているところに特色があります。

危険運転致死傷罪が新設されたのが平成13年の12月で、従前の業務上過失致死傷罪(最高懲役5年)に比べて最高3倍(懲役15年)の厳罰化が図られ、画期的な改正と言われていました。

しかし、危険運転致死傷罪を適用するには「正常な運転が困難な状況」という要件を立証することが必要であり、悪質交通事故の被害者・遺族の要望に答えられない現実があったのです。

そこで今回の改正ですが、どうでしょうか。

懲役7年という最高刑で被害者や遺族が納得するのでしょうか。「正常な運転が困難な状況」が十分に立証できない場合でも懲役7年を超える刑罰に相当する悪質運転の事案も実際にはあるのではないかと思われます。

一方で、刑事事件の弁護人としての立場で経験することですが、死亡という重大な被害を引き起こした場合でも、被害者側に落ち度があったり、第三者の行為が介在して死亡事故となる場合など、被告人に厳罰を科すのが不適当と思われる事案もあるのです。

今回の改正は「厳罰化」という点が一人歩きしているような気がしますが、裁判官には死亡事故でも被告人の落ち度が弱い場合もあることを念頭において量刑判断をしてもらいたいところです。

そもそも、自動車運転の過失により人を死傷した場合と、それ以外の過失により人を死傷した場合とで区別を設けるべきなのかも疑問です。
飲酒運転などの悪質な運転で悲惨な結果を引き起こした場合には、当然、厳罰に処すべきだと思われますが、その点は危険運転致死傷罪の要件を見直して対応すべきだったのではないかと、私は思います。

いずれにしても、今後飲酒運転にはこの条文が適用となり、厳罰化が進むことは間違いありません。くれぐれも、お酒を飲むときには自動車に乗らないように、ご注意下さい。

BY 高島

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